こんにちは。立松です。
つい先日のブログにも書かせていただいた「尾張五色椿」について。
中部椿である当品種は当園の咲き分け品種の代表でもあり、一重のシンプルな花形で
「桃」「白」「縦絞り」「覆輪」と非常に多くの花を楽しませてくれる椿です。
この品種、古くは名古屋城の御殿椿として城内の茶会にも生けられた椿だそうです。
というのも名古屋城の椿園はその昔戦火で失われてしまったそうで、
文献や言い伝えから憶測することしかできないのです。
門外不出の椿を稲沢の植木職人がこっそり持ち帰って増やしたという説もあり、
少しの後ろめたさを感じますが、今となっては当時の職人さんグッジョブといったところでもあります。
ちなみに昭和50年発行の初代が書いた椿の本によると、稲沢には樹齢が250年を超える古木も
存在していると書かれています。
こうして歴史の中の椿の存在を想像するのも非常に面白いですね。
こんにちは。立松です。
椿は夜がぐっと冷え込むようになると、花がより美しく咲くようになります。
秋咲の椿たちもより凛とした花を咲かせるようになってまいりました。
生産農場の入り口に尾張五色椿の古木があるのですが、その根元に「藤衣」の原木があります。
この花も冷えが強くなると色素の上りが良くなり、より藤色が濃く出るようになります。
まだ取り扱いを始めて間もない品種で、例年売り切れてしまうため大きな苗の取り扱いはありませんが、
今年は生産を強化して良い苗木が揃っております。
開花時期が早く、シーズン中はより出来の良い苗木から順に出荷いたしますので、藤衣の上品な花色を
是非ご自宅でもお楽しみください。
各品種の初開花もうれしいですが、こういった季節の変化と共に花も少しづつ変化してゆくのを見るのも
椿の楽しみの一つですね。