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椿 育て方と管理

つばき(ツバキ科ツバキ属_学名:Camellia japonica)

木へんに春と書く「つばき(椿)」は、春の訪れを告げる日本の代表的な常緑花木です。
現在では世界の多くの国々で栽培されていますが、歴史は古く日本原産のつばきは寛永年間(1600年台前半)より多くの園芸品種が作り出されてきました。
本州・四国・九州など、暖流沿いに野生するヤブツバキをもとに、各地で独特の園芸品種が生まれ、現在では日本種で2000種以上、世界の椿を合わせて6000種以上にもなろうとしています。また、中国原産の黄色椿「金花茶」の登場により、つばきの世界は新しい時代を迎えています。
つばきは品種により咲く時期が大きく異なります。9月から10月に掛けて咲き始める早秋咲き品種から、4月から5月まで咲いている晩春咲き品種を合わせると、四季を通して楽しめる花木と言えます。

日向はもちろん、日陰でもしっかりと成長するつばきは、庭木・鉢植えとしてはもちろん、切り花や茶席での花としても楽しみたいですね。

椿の上手な育て方

「椿-つばき-」は学名を「Camellia japonica」と言います。
日本原産の植物ですので耐暑・耐寒性は高く、自生地も南端は九州、北限は青森県夏泊半島です。
中国やベトナム原産の椿(金化茶・海棠椿等)は5℃以下になると枯れる可能性がありますので、非耐寒性の椿を育てる場合は移動ができる鉢植えにして、冬季は玄関や室内に取込むと良いでしょう。
椿の苗木・大苗の植え付け時期は真夏を除く早秋~春(9月~翌年6月上旬)が適期です。
もっとも良いとされる植え付け時期は、花の終わる3月~6月と秋季の10月~11月です。
一般の園芸店では秋口から春先に各種椿苗が並びますので、お気に入りの花を見つけて育てましょう。
希少流通品種等は、信頼できる園芸店か通信販売カタログ等で購入すると良いでしょう。
椿は樹木の部類ですが成長は遅く、鉢植えでコンパクトに育てられるのが特徴です。
一般家庭での最終樹高は庭植えで2m~3m程度、鉢植えでは1.5m~2m程度ですが、 椿の品種特性によって変わりますので、あくまで参考程度にして下さい。
陰陽樹として分類されていますが、日当たりの良い場所からあまり日の当らない場所まで、 植え付ける環境や置場は選びません。

良質な椿苗の選び方

  1. 品種名と品種説明・開花期のラベルが付いている物を選ぶ事。
    汎用品ラベルの物は花と品種が一致していない事が多いので注意する。
  2. 苗木全体が黄色くなっている苗(肥料切れ)、極端に蕾の多い苗(弱っている可能性がある)は避けるようにする。※品種によっては葉の少ない品種、黄緑の葉の品種も存在します。

※椿園㈱の椿苗木で販売する苗は、全てオリジナルラベルを付属。
各品種の血統はしっかりと管理され、その品種本来の花が咲く親木より穂木しています。

挿し木苗と接ぎ木苗の違いを知る。

■挿し木苗
一般流通している椿の苗木はほとんどが挿し木苗です。
椿の自根は発根量も少なく伸びも弱いという事もあり、購入した年は良く咲いたが 翌年から花数が少ない等の成長障害が起こりやすい。
特に大輪種などでは花が本来のサイズより小さくなる、開ききらず蕾の状態で落下する等の不安もあります。

■接ぎ木苗
成長が早く鉢植え・露地植えのどちらにも向きます。
台木となるサザンカは非常に強健・丈夫で、移植にも耐えやすく土質を選びません。
全国の各地にある土壌にもしっかり対応できるようにと、椿の短所を補う古き良き技術です。
品種により違いはありますが、接木苗の1年は挿し木の2年~3年分の成長になります。
花付きの良さも挿木に比べ良く、活け花・切り花として強剪定をしても安心です。
100年近くの大樹椿になっても移植が安心してできる事も、接ぎ木椿の特徴です。

※椿園㈱で販売している接ぎ木椿の台木は、4年~6年以上育てた紅サザンカ(品種:勘次郎)を創業当時から使用していますので、発根量も安定しており強健・丈夫に育ちます。

鉢植え椿の植え替えと管理

12cmのポット苗で購入した場合は15㎝~18cmの鉢サイズへ植え替える。(1号~2号のサイズアップ)
※大きすぎる鉢へ植え替えると、次の年に花が付かなかったり、弱ったりします。
植え替え後は2年程そのままの鉢で管理し、最終的には6号~10号鉢までに留めて管理するのが理想。
用土は赤玉土6割・鹿沼土2割・腐葉土又は市販の培養土を2割程度の比率を目安にした混合用土を用いると良い。(鉢底土には鹿沼大粒等を用いて、水はけを良くする)
鉢底から水が溢れるまで灌水し、緩効性肥料(施肥量は下記説明を目安)を置いて作業完了です。
植え替え直後の環境に慣れさせる意味も含め、一週間ほど日陰や軒下等に鉢を移動して、椿を休ませることもお勧めします。
夏場の管理ワンポイントとして、水受け皿に鉢を載せて腰水程度に水を浸して置く事もありですが根と水が腐らないよう2日~3日に一度は交換し、受け皿をしない日も作ってください。

※椿園㈱で販売している「椿培養土」は当社生産農場でも使用している、椿の為に作られた用土です。他の植物にも非常に相性が良く万能な培養土ですのでお勧め致します。

庭植え椿の育て方と管理

  1. 根鉢の2倍程の穴を掘ります。(深さは根鉢と同程度で良い)
  2. 掘り起こした土と、穴の底に「完熟堆肥」・「腐葉土」又は「元肥入り培養土」を3割ほどすき込んでおきます。(土壌改良)
    ※椿園㈱で販売している「椿培養土」を植え付け時に混ぜ込むこともお勧めしています。
    その場合、掘り起こした土に三割ほど当社培養土を混合する事が理想です。
  3. ポットから苗を取り出し、根鉢を崩さないように穴の中央へ置きます。
  4. 苗の傾きを確認しながら土をかぶせますが、この時に深植えにならないよう注意します。
    挿し木苗・接ぎ木苗共にポットの土の表面が植え付け土壌の表面となるようにする。
  5. 植え付けた苗がぐら付かないように根鉢を囲む土をしっかり押さえます。
  6. 根が活着するまでの間は、風等で転倒する恐れがあるので支柱を添え、ビニルバンド等で、数か所固定します。
  7. 根鉢部分に水をたっぷりと水を与え、緩効性肥料を施して作業完了です。
日々の水やり(潅水)について

■鉢植え
用土の表面が乾いたら、鉢底から水が溢れるまで灌水する。
※夏場は乾きやすいので雨天以外は毎日でもよい、冬場は用土表面の乾きをしっかりと確認する。
■庭植え
雨の少ない夏場、3日~5日程晴天が続く場合は水やりをすると良い。
水やりタイミングとしては、早朝または夕方の涼しい時間帯にたっぷりと潅水する。

肥料の施し方

庭植え、鉢植え共に年2回が基本です。
花が終わる3月~5月にかけて施す「お礼肥」と冬に向けて体力を蓄える9月~11月の「秋肥・冬肥」です。どちらの時期も、効力の長い緩効性肥料<IB化成等>か、固形大粒の<油かす>が簡単ですのでお勧めしています。特に、次のシーズンに向けた準備が始まる春のお礼肥は重要で、その後の新芽伸長や花付きにも大きく影響しますので、年一回であれば春季の肥料が重要です。

<IB化成肥料施肥目安 ※粒サイズは大豆程度の大きさの固形肥料で換算>
化成肥料
4号(12cm)鉢 5粒~7粒
6号(18cm)鉢 8粒~12粒
8号(24cm)鉢 10粒~15粒程度
10号(30cm)鉢 15粒~20粒程度
13号(39cm)鉢 18粒~25粒程度
1m程の庭植え椿 15粒~20粒程度

※上記はあくまで目安です。成長度合いや品種等で変わりますのでご参考程度にお願いします。

害虫と病気の管理

害虫で特に気を付けたいのは「チャドクガ」です。
4月下旬~5月中旬と7月下旬~8月上旬の年2回発生します。葉の裏に群生し、整列して行動するので別名を「兵隊虫」とも呼ぶ。幼虫~成虫の体を覆う毒毛に触れるとかぶれるので注意。
虫が食べた葉は透けていたり、一部が茶色になっていたりします。もし見つけたら虫には絶対触れずに捕殺するか、殺虫剤を散布します。スプレー式の園芸用殺虫剤を準備しておくのも良いでしょう。
※飛翔力が非常に弱いので、管理さえきちんとしていれば心配ありません。
病気は予防が大切です。病気が発生しやすいのは新芽時の5月以降と高温多湿になる6月~7月ですが、発生時期前に殺菌剤を予防散布すると良いでしょう。
椿は耐病性があり、強健な植物です。もし発生しても被害葉を切り取り廃棄すれば、それほど大きな被害は出にくいと言えます。
害虫と病気を同時防除という意味で、チャドクガ発生期に殺菌・殺虫を同時に行うのも一つの手段です。同時に展着剤を用いる事により、散布直後の雨天や水やりによる散布薬剤の流出防止にもなります。
薬剤散布時は葉の裏や幹にもしっかり散布する事が重要です。
いずれにしても、何よりの予防は「風通しの良い場所で椿を育てる」事です。

チャドクガ・イラガ

不要枝の剪定

剪定は花が終わる3月~5月に行うと良い。
木の幹や枝が透けて見えるような剪定を行い、細い枝を残しながらの自然樹形を維持するように心掛ける。
※接ぎ木の成木(1.8m以上)で、肥料が適切に施されていれば太い枝で切り戻す強剪定も可能です。
胴吹きや芽吹き量増加を目的とした、強剪定の適期は4月~6月上旬です。

剪定前・剪定後

強剪定後の芽吹き

日本原産の樹木である「椿」のお話し

日本でこの花を知らないという人は少ないと思います。
一般家庭のお庭や公園、時には茶席や侘び寂びの世界で、しっとりと伝統的なたたずまいを見せるツバキ。
木へんに春と書く「椿」は、まさに春の訪れを告げる日本の代表的な常緑樹木です。
みなさんは椿が日本原産の植物というのをご存知でしょうか?
学名は「カメリアジャポニカ」と言い、世界からも椿は日本原産の植物と認識されています。
現在では世界の多くの国々で栽培されていますが、その歴史は古く、日本原産のツバキは1624年に始まる寛永年間より多くの品種が作り出されてきました。
江戸時代、この早春に咲く美しい花を独占したいという武家が、一般庶民の間に「首からポトリと落ちる不吉な花」と噂を広めさせ、栽培させないようにしていた程。その証拠に江戸椿や名古屋城御殿椿など、城内や名園と言われる庭には椿の古木が多数存在しており、そこで行われる茶会・生花には椿を用いていた。その言い伝えが今も時々話題になって椿を嫌う人もいるが、歴史的にも文化的にも、椿は人々の生活に密接な関係であったのは言うまでもありません。
「種子」を絞った油は力士のビン付け油として今でも用いられ、絞った種子のかすは植物の肥料として、剪定して燃やした灰は陶器の釉薬として捨てる所はありません。

椿と言っても花は様々、清楚な一重のヤブツバキから華やかな洋種椿の巨大輪まで

椿は園芸品種が非常に多く、花色は赤・白・桃・黄・紅白絞から斑入りと様々。
花のサイズも2cm前後と小指の爪程しかない極小輪種から、時には20cm以上と手の中に収まらないサイズにもなる巨大輪種すら存在します。
近年では花だけでなく、種子から採れる「椿油」やミツバチが椿の花から集める「椿はちみつ」にも大きな注目や関心を集めています。
また、皆さんが普段飲む「お茶の木」は「ツバキ科」の樹木なのです。
椿の花を愛で、「はちみつ」に食の幸せを感じ、種子の恵みで日本人の美を磨き、葉はお茶になる。
世の中には様々な植物が存在しますが、無限の可能性を秘めた美しき樹木「椿」を
あなたも育ててみませんか?

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